今年のナツイチ?(2015年夏)
Posted on Aug 25
2015年夏を中心に読んだまんがなどをメモ。
まんが、その他
- シモダアサミ『中学性日記』
- かつての名作『水色時代』とは逆のベクトルで大変良い。
- 諫山創『進撃の巨人』
- 食わず嫌いだったものの、試してみたら当たり前のように面白かった。すごい。
- 大場つぐみ・小畑健『バクマン。』
- メタ好きな夫とともに読んだ。少年たちが当たり前のようにメタな楽しみ方を受け入れていたことを想像して羨ましくも恐ろしくもあり。
- 御手洗直子『31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる』
- 途中、プログラマ男性が婚活サイトのメッセージングを自動化しているところが一番良かった。
- 阿部共実『ちーちゃんはちょっと足りない』『大好きが虫はタダシくんの』『死にたくなるしょうもない日々が死にたくなるくらいしょうもなくて死ぬほど死にたくない日々』
- これも、名前は聞いていたものの読んでいなかったちーちゃんを読んで、小学生や中学生の頃に一番大切にしていた些細な感情や日々の匂いや何もかもを思い出して、こういう感情を忘れないだけでなく描けることに圧倒されるとともに、なんて言葉にしていいか。
- 土田世紀『かぞく』『同じ月を見ている』
- 何気なく読んだ『かぞく』が良くて、『同じ月を見ている』も素晴らしかった。こういう安定感もありながら心を抉る作品ってすごい。
- 近藤ようこ・津原泰水『五色の舟』
- 幻想的でありつつ、読者を置いてけぼりにしないバランスが良い。
- 新井英樹『キーチ!!』
- 正直期待していなかった(宮本から君へは死ぬほど好きで、でもあのテイストが続くとキツイ)けれど、これはこれで面白いし、すごい。
- 柏木ハルコ『失恋日記』
- 柏木ハルコは荒川弘と似て感じる、というのは、自分の中に完成された独特なまんがの文法があるという意味において。これもやはり良かった。
- 深巳琳子『他人の家』
- 好きなんだよなーこれ。ここで描かれていることが理解できるかできないか、っていうのが、一つの教養のラインになる気がする。
- 宇仁田ゆみ『ソダテコ』
- 宇仁田ゆみは好きなんだけど、可愛くて真っ当すぎて読むまで少し憂鬱で、でも読み始めるとそんなことなくて読んでいる私にも優しい。
- 押見修造『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』
- 吃音をテーマにした作品は例えば「英国王のスピーチ」も良かった。そしてこれもとても良い。少女のベタッとした感情が。
- 日暮キノコ『なないろ胞子』
- 森田信吾『地方食ぶらり旅 駅前グルメの歩き方』
- グルメまんがは数あれど、これもなかなか良くて、駅前グルメだけのために旅行に行きたくなる。ぜひ続きを描いて欲しい。
- 古屋兎丸『彼女を守る51の方法』
- 古屋兎丸の真面目さが好きで、こういう話を啓蒙的にしないところに誠実さを感じる。
- クマザワミキコ『あの子の家』
- もっとフリルのついた自己完結系かと思っていたけれど、そうでもなくて読後感良し。
- 米澤穂信『満願』
- 短編集で読みやすいのに正統派で、この分量の作品としては大変質が高いと思う。
映像
- バケモノの子
- 余白ゼロ、一言一句言った通りに受け取りなさい、と言われているかのような、子供向けアニメという印象。映画の構造分析をするにはわかりやすくていいかもしれない。
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